シン・仮面ライダーを観てきました

子どもの頃、私は日曜の朝に放送されるゴルフ中継が嫌いでした。
理由は、大好きだった「仮面ライダー」の放送がお休みになるから。

もちろん、大人になった今はもうゴルフに恨みはありませんよ。笑

 

先日、そんな「仮面ライダー」シリーズの原作漫画に多大なリスペクトを込めた一作『シン・仮面ライダー』を映画館で観てきました。
ので感想……を書いてしまうと、これから観ようとされている方へのネタバレになりかねませんから、代わりに作品への私の思いをツラツラと書いてみようかと。とにかく「おもしろかった!」その思いが伝わればいいなと思います。

いわゆる「平成ライダー」と呼ばれるようになった「仮面ライダー クウガ」以降の作品。
ほぼ毎年新たな仮面ライダーを輩出し、各世代を代表するヒーロー像を描いてきました。
おそらく生まれた年や好みによって、「仮面ライダーと言えば?」と尋ねられた時に想像するライダーが異なるのではないではないかと思います。
ちなみに私は、「仮面ライダー 龍騎」が好き。

毎年モチーフとなる生き物や概念が変わり、制作陣も変わり、描きたいものも変わってくる。
そうすると、当然その作品を通じて伝えたい「思い」も変わってくる。
時代のヒーロー像が、そこにある。

おそらく今これを読んでいる方々も「生まれた頃には既に仮面ライダーはそういうものとしてあった」という方が多いのではないでしょうか。
本当にその年、その年で色とりどりです。
それぞれに個性的だし、どのライダーも似て非なる。

でも私は、そんな中にも共通しているものがあると感じています。
それは、主人公であるライダー自身が、1年間続く放映の中で繰り返し「葛藤」すること。
昨今描かれる多くの少年コミックやアニメではもはや当たり前とさえなった要素ですが、「世にヒーローと呼ばれる存在が、人知れず思い悩み苦しんでいる」——これこそが仮面ライダー「らしさ」なのではないかと感じています。
まぁ、私は原作者でもなければ制作に関わる者でもない、ただのファンですから「これが正解」だなんて思いませんけれども。

なんだか脱線しましたが、『シン・仮面ライダー』は、この私が思う「らしさ」を真正面から描いた作品でした。
強くて、孤高で、それでいて葛藤を繰り返す…私が好きなヒーローの映画でした。

各タイトルの真核だけを残して再創造するかのような描き方をした庵野監督の『シン』シリーズ。
その本流も確かに感じられるものでした。
彼によって「真核」と捉えられた要素に、同じく魅力を感じるかどうかは人それぞれでしょうから、個人的には「庵野監督の作品が好きなら見ておいて損はない」という監督ありきのおすすめはできないかなぁとも感じました。
それでも、ゴジラが好きだった方には『シン・ゴジラ』を薦めたいし、ウルトラマンが好きだった方には『シン・ウルトラマン』を薦めたい。
『シン・仮面ライダー』もまた、そう思える一作でした。
この作品を観た後に、原作漫画を手に取ってみるのもおもしろいかもしれません。

みなさんは最近何か映画見ましたか?
おすすめの作品とかありましたら、ぜひ教えてください!

スタッフH

2023年05月13日