ひきこもり地域支援センター
「ひきこもり地域支援センター」は、行政が運営するひきこもりに特化した相談窓口です。厚生労働省が定める「ひきこもり支援推進事業」に基づき、すべての都道府県と指定都市に設置されています。

「ワンド」は、平成21年より福岡市の委託を受けて開設されている、思春期・青年期を対象とした「ひきこもり地域支援センター」です。
ひきこもり状態にある方とそのご家族の方への相談支援はもちろん、関係機関との支援ネットワークの構築やひきこもり支援に係る情報共有など、周辺地域の「ひきこもり支援の拠点」として活動しています。
九州産業大学大学院附属 臨床心理センターの中に開設されており、その一室を同じ悩みを持つ方々が集まれる"居場所"として開放しています。
ご利用いただける方
- 福岡市内にお住まいの方
- ひきこもり状態か、その傾向にある方
- 中学校卒業後~およそ20歳前後の方、
およびそのご家族
ひきこもり状態にあるご本人に限らず、ご家族・ごきょうだい等、どなたからでもご相談いただけます。
ワンドではどんなことができるの?
1.居場所
人や場所に慣れるための空間
- 開室中の出入りは自由
- 毎週水・金・土曜日に開室
- 「その時の気分」に合わせて
2.つきそい支援
"次のステップ"へのお手伝い
- 希望に合わせた個別面談
- 就労・就学関連機関の見学
- 「1人だと不安…」な外出にも同行
3.親の会
ご家族の交流・情報の場として
- ご家族様同士の交流会
- 月に1回程度、土曜日に開催
- スタッフによる卓話・個別面接
人や場所に慣れるための
「居場所」

その時の気分に合わせて自由に過ごせる"居場所"を開室しています。
決められたプログラム等はありません。スタッフや他の利用者の方とのんびりおしゃべりして過ごしてもいいし、一人で絵を描いたりお昼寝したりして過ごしてもいい、「何もしない」という過ごし方もOKです。不定期に、希望される方だけで居場所外へ出て、お花見やBBQ、花火といった季節のイベントを楽しむ活動も行っています。
開室:水曜・金曜・土曜
時間:13:00~16:00
※初回ご利用時のみ、スタッフが事前に個別でお話をうかがってからご参加いただくようにしています。
新規でのご利用を希望される方は、まず電話かメールにてお問い合わせください。
"次のステップ"に向けた
「つきそい支援」

「居場所」をご利用いただく中で感じた思いや悩みを誰かに聞いてもらいたくなった場合は、スタッフに個別にご相談いただけるスペースがあります。
また「出かけてみたいけど1人では不安…」という気持ちが出てきた時にも、その外出にスタッフが同行します。家の外に出てみたい、近所を散歩したい、通院したい、人が多いところへ挑戦してみたい…。あなたにとっての"次のステップ"をお聞かせください。
就労や就学などに踏み出す時も、必要に応じてそのサポートをさせていただくことができます。関連機関への見学に同行したり、その機関を利用しながら羽を伸ばす目的で居場所をご利用いただいたり等、様々な形でご利用いただいています。
ご家族の居場所・情報共有の場
としての「親の会」

月1回程度、ご家族様を対象に「親の会」を開催しています。
親の会では「スタッフらによる卓話」のほか、当日ご参加いただいた方同士の交流会を行っています。交流会では最近悩んでいることや困ったこと、嬉しかったことなど日々ご家族と関わる中で感じたことをざっくばらんにお話しいただけますので、「我が家のケースでは…」というご経験談が、誰かの気付きになることもしばしば。
実施:月に1回程度(土曜)
時間:13:30~16:00
また、「親の会」のみのご利用も承っております。「ご家族がひきこもり状態にあるけれど、どのように支えたらよいか分からない」という方もお問い合わせの際にその旨をお伝えください。直近の開催日程をご案内させていただきます。
名前の由来と願い
福岡市思春期ひきこもり地域支援センター「ワンド」の名称には、由来が2つあります。

湾処
漢字で「湾処(わんど)」
大きな川の本流とつながっている"小さな入り江"のこと。浅くて、水の流れがとてもゆるやかなので、様々な生き物や植物が住んでいます。
弱い流れを好む生き物たちにとっては「生息場」として、時には「子どもの成育場」として、またある時は「緊急時の避難所」として機能します。

Wand
英語で「Wand(わんど)」
"魔法に使う棒や杖"を意味する言葉です。この杖を振ればなんでもできるし、何にでも変身することができる。
あなたに期待を込めて振ってもらえる…そんな"杖"のような存在でありたいという、願いが込められています。